ここでは、「単位」を説明するよ。
単位ってなに?
「距離」は「ある場所からもう一つの場所までの長さ」を表したものだよね。
「ある2点間を測定した長さ」って言うこともできるね。
たとえば、
2.家からバス停までの距離。
「距離」を言うときだけど、
「東京と大阪は400km(キロメートル)離れているよ。」
よく見ると、数字の後に「m(メートル)」や「km(キロメートル)」が付いているよね。
この数字の後に付ける記号(m)や読み(メートル)は、一定の基準を表していて、「単位」と呼ぶんだ。
単位はとても重要なんだ。
どのくらい大事なのか下の違いを考えてみよう。
2.大阪と名古屋は140m離れている。
2だけど、140mって変じゃない?
運動会で50m走や100m走ってするよね。
140mはそれよりちょっとだけ長い距離だよね。
大阪と名古屋はそんなに近くないよね。
そう、単位をまちがえているんだ。
140mではなくて、140kmだよね。
距離の単位は、m(メートル)以外にもいろいろとあるよ。
たとえば「寸」「尺」「インチ」「マイル」などがあるよ。
1尺や1海里、1マイルを他の距離の単位ではどのくらいの数になるか、下の表にまとめたよ。
メートル | 寸 | 尺 | 海里 | インチ | マイル | |
1メートルは・・・ | 1 | 33 | 3.3 | 0.00054 | 39.37 | 0.0006214 |
1寸は・・・ | 0.030303 | 1 | 0.1 | 0.00001636 | 1.193 | 0.00001883 |
1尺は・・・ | 0.30303 | 10 | 1 | 0.0001636 | 11.93 | 0.0001883 |
1海里は・・・ | 1852 | 61116 | 6111.6 | 1 | 72913.39 | 1.151 |
1インチは・・・ | 0.0254 | 0.8382 | 0.08382 | 0.00001371 | 1 | 0.00001578 |
1マイルは・・・ | 1609.344 | 53108 | 5310.8 | 0.869 | 63360 | 1 |
「寸」は「一寸法師(いっすんぼうし)」のお話のタイトルに使われているね。
「1寸」の長さを「メートル」に書き換えると、「1寸は・・・」と「メートル」の列が交わる値を見ると、約0.03「メートル」だね。
「1マイル」の長さを「メートル」で書き換えると、「1マイルは・・・」と「メートル」の列が交わる値を見ると、約1609「メートル」だね。
まとめて書くと、
1マイル=約1609メートル
「寸」も「マイル」も数字は同じ「1」なのに長さが全然違うね。単位が違うと長さが全然違うね。
単位を間違えないように気を付けよう。
ところで、長さの単位がこれだけたくさんの単位があると、どの単位を使っていいか悩(なや)んでしまうよね?
現在は国際社会だから、外国で物を買うときもあるよね。そんなときに、それぞれの国で別々の単位を使っていたら、買い物をするときも大変だよね。
たとえば、「1mのロープがほしい。」っていっても、別の国が「インチ」しか使っていなかったら、「1m」の長さを「インチ」に書き換えないといけないよね。
だって、別の国の人は「インチ」しかわからないんだから。
「インチ」しか使わない別の国の人に「1mのロープがほしい」っていうときは「39.37インチのロープがほしい。」といわないといけないね。
毎回計算しないといけないのは大変だよね。
そこで、世界中で共通して使う単位を決めたんだ。
その単位を「国際単位系」って呼んでいるんだ。英語名は「The International System of Units」でSI単位系って呼ぶこともあるよ。
国際単位系では、長さは「メートル」、質量は「キログラム」、時間は「秒」を使うんだ。
でも、「明日から国際単位系しか使ったはいけません。」ってすると、みんなが混乱するから、ほとんどの国では、昔から使っている単位と、国際単位系との両方を使って良いことになっているよ。
日本だと、部屋の広さ(面積)を表す「畳」や、土地の広さ(面積)を表す「坪」とかを使っているね。
今は国際社会だから、普段は国際単位系を使おうね。
単位につける接頭辞(キロやミリのことだよ)
長さの単位のメートルだけど、「1寸」をメートルで表すと、0.03ってとても小さな数字になったね。
逆に「1マイル」をメートルで表すと、1609って大きな数字になったね。
もっと小さな数や大きな数が出てきたときに「0.0001」や「10000」って書くと読みにくいよね。
そんなときのために国際単位系でルールを決めているんだ。
たとえば、「1000メートル」は「1キロメートル」と書いていいんだ。
ほかにも、「0.001メートル」は「1ミリメートル」と書いていいんだ。
よく見ると「メートル」の前に「キロ」や「ミリ」が付いているね。
これらは「SI接頭辞」って呼ばれてて、単位の前に付けて、数の桁の大きさを表しているんだ。
「k(キロ)」は「1000倍」、「m(ミリ)」は「1000分の1」を表すんだ。
よく使ったり聞いたりするSI接頭辞を下の表にまとめたよ。
SI接頭辞は表の他にもあるから気になる人は調べてみてね。
接頭辞 | 記号 | 表す数の大きさ | |
ギガ | G | 1 000 000 000 | |
メガ | M | 1 000 000 | |
キロ | k | 1 000 | |
ヘクト | h | 100 | |
デカ | da | 10 | |
1 | |||
デシ | d | 0. | 1 |
センチ | c | 0. | 01 |
ミリ | m | 0. | 001 |
マイクロ | μ | 0. | 000 001 |
ナノ | n | 0. | 000 000 001 |
長さの単位の「m(メートル)」とSI接頭辞の「m(ミリ)」は記号が同じだから間違えないように気を付けよう。
「単位」っていうときには、「メートル」や「グラム」だけでなく、SI接頭辞(「k(キロ)」や「m(ミリ)」など)を含めることが多いよ。
たとえば、重さ50kg(キログラム)の単位は、「キログラム」ということが多いよ。
SI接頭辞になれるために、重さの単位を使ってみよう。
重さの単位はg(グラム)だよね。
つまり1kgは1000gのことなんだ。
では、2000gは何kgかな?
そうだね。2kgだよね。
なぜなら、
2000g=?kg
とすると、
左側の重さが、1000g→2000g、と2倍になっているから、
右側の重さも、1kg→2kg、と2倍になるよね。
距離の単位を変える方法は、「距離の単位を変えてみよう」で一緒に考えよう。
速さの単位を変える方法は、「速さの単位を変えてみよう」で一緒に考えよう。