算数をしよう

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分数のたし算

次の問題を考えてみよう。

リンゴ2個を6人で分けて食べました。
一人あたりが食べたリンゴは何個ですか?

その後、リンゴを3個買ってきて、6人で分けて食べました。
一人あたりが食べたリンゴは、さっき食べたリンゴと合わせて何個になりますか?

さあ、考えよう。

問題文を読むと、リンゴを二回食べていることがわかるね。
はじめは、リンゴ2個を6人で分けて食べたね。
次に、リンゴ3個を6人で分けて食べたね。

質問は、一人あたり、リンゴを合わせて何個食べたか、だよね。
だから、一回目に食べた数と、二回目に食べた数を計算して、たし算しよう。

はじめに、一回目に食べたリンゴの個数を計算しよう。
リンゴ2個を6人で分けたから、一人あたりのリンゴの数は、

一人あたりのリンゴの数 = 分ける数 ÷ 分ける人数
だよね。分ける数は2個、分ける人数は6人だから、
一人あたりのリンゴの数 = 2 ÷ 6
            = 分数
だね。

つぎに、二回目に食べたリンゴの個数を計算しよう。
リンゴ3個を6人で分けたから、一人あたりのリンゴの数は、

一人あたりのリンゴの数 = 3 ÷ 6
            = 分数
だね。

これで、一回目と二回目に食べたリンゴの数が分かったね。
一回目は、 分数コ、二回目は、 分数コだね。
さぁ、計算しよう!

分数は、分子と、分母があるけど、どうやって計算するんだろう?
分子は分子でたし算して、分母は分母でたし算するのかな?

分数分数分数 かな?

残念。違っているよ。
もう一度、「3分の1」と「2分の1」の大きさにを、図に書いて考えてみよう。
「3分の1」は、1を3コに分けた大きさだから、
分数

だね。

「2分の1」は、1を2コに分けた大きさだから、
分数

だね。

「3分の1」と「2分の1」を合わせて、1と比べてみると、下の図の大きさになるね。
分数

これに「5分の2」の大きさを並べてみると、こんな感じかな。
分数

大きさが、全然違うね。
だから、
分数分数分数 じゃないんだ。

では、どうやって計算するんだろう。

分数の考え方を思い出してみよう。
「3分の1」は「三等分にしたときの1コ」だったよね。
「3分の1」が2つあると、「3分の2」になるよね。
これを式で書くと、

分数分数分数
だよね。

答えは合っているよ。さっきのたし算と何が違うんだろう?
そう、分母が同じ数なんだ。

分母は、1を「何等分にしたか」を表しているんだったよね。
「3分の1」は、3等分に分けているよね。「2分の1」は、2等分に分けているよね。
分けた数(分母)が違うから、たし算できないんだ。
いいかえると、たし算するためには、分母を同じ数にしないといけないんだ。

これは、大事なことを見つけたね。覚えておこう。

分数のたし算は、分母を同じ数にすればいいんだよね。
では、

分数分数
は、どうやって分母を同じにすればいいんだろう。

分数の考え方を思い出そう。
「3分の1」は、1を3コに分けた数だよね。(下の図の左から2番目だね。)
「3分の1」をほかの数で書き換えるには、全体をもっとたくさんの数に分ければいいんじゃないかな?
たとえば、全体を6等分したときはどうだろう?
6等分したときの図を書くと、こんな感じかな。(下の図の右から2番目だね。)

分数

「3分の1」は「6分の2」に書きかえられたね。

ちなみに、3の倍数でない、4で分けたときの、図で書くと、こんな感じかな。

分数

「4分の1」が4つを、余りがないように3つに分けられないから、「3分の1」は「4分の1」を使って書きかえられないね。
つまり、「3分の1」をほかの数で書き換えるには、全体を、3でちょうど割れて余りが無い数に、分ければいいんだ。
では「3でちょうど割れて、余りが無い数」はなんだろう?
そう、「3の倍数」で分ければいいよね。
「3の倍数」は、3でちょうど割れて、余りが無いよね。

さて、つぎに「2分の1」を考えよう。
さっきの「3分の1」と同じ考え方だね。
「2分の1」をほかの数で書き換えるには、全体を「2の倍数」で分ければいいんだ。
つまり、分母が「2の倍数」の分数で書きかえられるんだ。
たとえば、2の倍数の「4」でわけたときの、図を書くと、こんな感じかな。

分数

「2分の1」は「4分の2」に書きかえられたね。

さて、では、「3分の1」と「2分の1」をたし算するときの、分母の数はいくつかな?
「3分の1」は「3の倍数」でないと、書きかえられないし、「2分の1」は「2の倍数」でないと、書きかえられないよね。
ということは、分母は、「3の倍数であり、2の倍数でもある数」だったらいいよね。
「3の倍数であり、2の倍数でもある数」を「3と2の公倍数」っていうんだよね。
とくに、一番小さな公倍数を「最小公倍数」っていうんだったね。

最小公倍数については、公倍数のページを見てね。

「3と2の最小公倍数」は、「3分の1」と「2分の1」の両方を書きかえることができるから、
「3と2の最小公倍数」を使って、書きかえてみよう。

ところで、「3と2の最小公倍数」はいくつかな。
そう、「6」だよね。
では、

分数分数
を、分母を6に書きかえよう。分母を同じ数にそろえることを「通分(つうぶん)」っていうんだ。ちょっとカッコいい言い方だから、おぼえよう。

では、

分数の分母を6に書きかえてみよう。
「分数」で学んだように、分母と分子に同じ数をかけ算しても、数の大きさは変わらないんだったね。
分数については、分数のページを見てね。
分母を3から6にしたいから、分母には2をかけ算するといいね。3×2=6だからね。
分子も分母と同じ数をかけ算するんだったよね。
だから、
分数
だね。

つぎに、

分数の分母を6に書きかえてみよう。
分母を2から6にしたいから、分母には3をかけ算するといいね。2×3=6だからね。
分子も分母と同じ数をかけ算するんだったよね。
だから、
分数
だね。

これで、分母を6にそろえられるね。
さぁ、式を書きかえよう。

分数分数分数分数
だね。
分数をたし算するときは、式を変形しよう。式が変形するなんて、おもしろいよね。
分数のたし算とひき算では、分母が同じときは、分母を一つにして、分子には、それぞれの分数の分子を書くんだ。
このとき、たし算のときは分子と分子のたし算に、ひき算のときは分子と分子のひき算に書きかえるんだ。
分数
というように書くんだね。
これを計算して、
分数
      = 分数
だね。

さて、問題は、

リンゴ2個を6人で分けて食べました。
一人あたりが食べたリンゴは何個ですか?

その後、リンゴを3個買ってきて、6人で分けて食べました。
一人あたりが食べたリンゴは、さっき食べたリンゴと合わせて何個になりますか?
だったね。
はじめの質問は
リンゴ2個を6人で分けて食べました。
一人あたりが食べたリンゴは何個ですか?
だね。式は、
分数分数
だから、答えは、
一人あたりが食べたリンゴは、 分数
だね。
次の質問は、
その後、リンゴを3個買ってきて、6人で分けて食べました。
一人あたりが食べたリンゴは、さっき食べたリンゴと合わせて何個になりますか?
だね。式を書くと、さっきの食べたリンゴの 分数個を合わせて、
分数分数分数分数
      = 分数分数
      = 分数
      = 分数
になるね。だから、答えは、
一人あたりが食べたリンゴは、さっき食べたリンゴと合わせて、 分数
だね。

分数のひき算

次の問題を考えてみよう。

リンゴ2個を8コに切り分けました。
切り分けた1コの大きさは、リンゴ1個の何コ分ですか?

つぎに、切り分けたリンゴを6人で1コずつ食べました。
残ったリンゴは、リンゴ1個の何コ分ですか?

さあ、考えよう。

はじめの質問は、

リンゴ2個を8コに切り分けました。
切り分けた1コの大きさは、リンゴ1個の何コ分ですか?
だね。
もとの数が、リンゴ2個で、それを8コに分けるから、式は、
2÷8
だね。これを計算すると
2÷8= 分数
   = 分数
だね。
だから、答えは、
切り分けた1コの大きさは、リンゴ1個の 分数コ分
だね。

つぎの質問は、

つぎに、切り分けたリンゴを6人で1コずつ食べました。
残ったリンゴは、リンゴ1個の何コ分ですか?
だね。

質問は、はじめにリンゴが2個あって、何個か食べた後、残ったリンゴの個数を答えるんだよね。
食べた数が分かれば、ひき算すると、答えが分かるね。
そのときの式は、

残ったリンゴの数 = 2-(食べたリンゴの数)
だね。

では、食べたリンゴの数を計算しよう。
食べたリンゴの数は、

食べたリンゴの数 = 1コあたりの大きさ × 食べた数
だね。
1コあたりの大きさは、さっき計算した 分数コだね。
食べた数は、問題文を読むと6人が一個ずつ食べたから、6コ食べたよね。
だから、食べたリンゴの数は、
食べたリンゴの数 = 分数 × 6
         = 分数
分数は約分できるよね。約分すると、
食べたリンゴの数 = 分数
         = 分数
だね。
だから、残ったリンゴの数は、
残ったリンゴの数 = 2-(食べたリンゴの数)
         = 2- 分数
だね。ところで、
2- 分数
は、どうやって計算するんだろう?
分数があるひき算だから、通分するといいね。


ここで、思い出してみよう。
分数分数 = 1
分数 = 1
だったよね。
では、2の場合はどうかな? 考えてみよう。
2 = 1 + 1
  = 分数分数分数分数
だよね。なぜなら、1= 分数分数だからね。
これを、分母を残したまま計算すると、
2 = 分数分数分数分数
  = 分数
になるね。
実は、分数を考えるときには、分母が1のときは、分母を省略できる(書かなくてもいい)んだ。
だから、
1 = 分数
2 = 分数
100 = 分数
って書きかえられるんだ。だから、2は、
2 = 分数
  = 分数
  = 分数
というように、分母を2に書き換えられるんだ。


では、残ったリンゴの数を計算する式をもう一度考えよう。
残ったリンゴの数を計算する式は、
残ったリンゴの数 = 2-(食べたリンゴの数)
         = 2- 分数
だったね。
2を書きかえて通分すると、
残ったリンゴの数 = 2- 分数
         = 分数分数
だね。
分数のたし算とひき算では、分母が同じときは、分母を一つにして、分子には、それぞれの分数の分子を書くんだ。
このとき、たし算のときは分子と分子のたし算に、ひき算のときは分子と分子のひき算に書きかえるんだ。
だから、
残ったリンゴの数 = 分数分数
         = 分数
だね。
これを計算すると、
残ったリンゴの数 = 分数
         = 分数
だね。
だから、答えは、
残ったリンゴは、リンゴ1個の 分数コ分
だね。


分数・小数の説明はここでおわりだよ。


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